紫御殿†Purple heart
力が込められた貴方の手

私の肩に触れて

私を遠ざける・・・

拒絶・・・された・・・?

堪らなく悲しい気持ちになる。

「レイ?」

貴方は戸惑いの表情を
浮かべて私を見つめる。

貴方を
困らせたいわけじゃない。

ただ貴方に、ここに
居て欲しいの。

できることなら、ここで
今すぐ、私に触れて欲しい。

それが、私の本当の気持ち。

でも
我侭言っちゃいけない。

「ごめんなさい
 もう、いいよ

 ほらっ、もう
 帰らなくちゃ
  
 行っていいよ」

私は、いずるから離れた。
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