紫御殿†Purple heart
貴方は、私だけを見つめて
何度も何度もキスをくれた。

「いずる、する?」

「バカ、誘うなよ
 俺は今、必死に
 落ち着こうとしてるんだ」

仰向けに寝返る貴方に
腕枕をしてもらう、私。

「レイ、その事だけど
 生徒と教師で
 無くなる日までは
 お預けだ」

「私、婚約者なのに?」

「ああ、婚約者でもダメだ   
 そう決めた」

「後、一ヶ月はあるよ?
 本当に決めちゃって
 いいの?

 ・・・何てね
 今、ちょっとだけ
 迷ったでしょう?」

「迷ってねぇよ」

「迷ってたくせに・・・」

二人は、笑い合う・・・
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