紫御殿†Purple heart
目蓋を閉じた私に

聞こえる声

「そんなに
 
 俺が好きなの?」

その声に、驚く私・・・

「アッちゃん、起きてたの
 いつから・・・?」

「今、起きたところ」

不意をついて、私の唇に
触れる唇。

浅緋の唇が離れる。

私に、覆いかぶさる
浅緋は見下ろす。

私を見つめる

この瞳

15歳の私が、一瞬

怖いと思った瞳・・・

ゾクゾクするよ。

「レイちゃん、こんな時間に
 愛の告白で起したからには
 キスだけで済まされない事
 ぐらい・・・
  
 分かるよねぇ?」
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