紫御殿†Purple heart
貴方の寂しげな横顔

貴方は、きっと感じている。

私が別れを
言おうとしている事・・・

俯く私は、この空間に
耐え切れず
発してしまった。

「ごめん・・・」

「言うな」

強い貴方の声に
ビクッとする私。

「言うなよ」

ここから、嫌な事から
逃げ出したい。

でも、ここで
逃げ出してしまったら
何も変わらない。

変えなきゃいけない。

貴方の瞳を見て
伝えなきゃいけない。

車は、道路脇に停車する。
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