紫御殿†Purple heart
私は俯く、いずるに
ゆっくりと語りかけた。

「昨夜、私
 家には帰ってない・・・」

「誰と居た?」

冷たい声・・・

「アサヒと居たの」

「アサヒ・・・そうか」

貴方は、両手で顔を覆った。

「アサヒが好きなのか?」

「ごめんなさい」

「謝るのではなく
 
 アサヒを好きなのか
 聞かせてくれ

 お前の声で」

「私は
 アサヒが好きです」

「そうか
 
 ・・・・・・

 俺達、別れよう」

そんなに、あっさり・・・
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