紫御殿†Purple heart
唯、ひとつ
条件付きで・・・

母は、真剣な表情で
私と、浅緋に告げる。

「レイ、アッちゃん
 貴方達に、これだけは
 言わせてちょうだい
 
 何があっても、別れない事」

私達は、母と里湖ちゃんに
誓った。

それからの私は、夏休みを
いい事に、浅緋の家に
入り浸っていた。

生徒である私は、夏休みでも
教師である浅緋に休みは無い。

会議に、補修・課外授業の当番
登校日に、事務処理、部活
新学期の授業準備

浅緋は、与えられた校務や
自己研修の為に、学校へと
暑い中、出掛けて行く。

帰宅は、割と早い事が多く
浅緋の帰りを、私は一人
この部屋で、今か今かと
待っているのだった。
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