紫御殿†Purple heart
彼女の足が、一歩下がる。

「彼女は、別れた妻だよ
 
 これで
 納得できたか?」

この席からは、浅緋の事
が見えないよ・・・

鴨下さん・・・

彼女の事が、気になるよ。

早く、戻って来て。

「アッちゃん、ここ」

「参ったよ」

席につく、貴方。

「何か頼んだのか?」

「ううん、まだ・・・」

「その水、くれる?」

「うん」

浅緋は、グラスに入った水を
一気に飲み干した。

「こんなところで生徒に
 会うなんてな・・・
 
 部活の奴が三人もいたよ」
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