紫御殿†Purple heart
「ねぇ、こわいけど
 聞かせて

 ・・・
 彼女と寝たの?」

「ミオ、カモシタが
 そう言ったのか?」

「うん
 ミオでいいよ・・・
 呼び直さなくていい

 彼女の名前を貴方が
 呼び直す度に、私の胸
 は不安になる」

何かあるのかと

二人の関係を、疑ってしまう。

「レイ」

「始業式の、あの日
 『貴方を返してほしい』
 彼女は、私にそう言った

 私、彼女の言葉なんて
 信じないと決めた

 だから、アサヒにも
 何も話さなかったし
 聞かなかった
 
 だけど、逢えない日々が
 私を、どんどん
 不安にさせていく・・・」
< 450 / 578 >

この作品をシェア

pagetop