紫御殿†Purple heart
「・・・
 だって、カモシタさんとは
 アサヒ、毎日だって
 逢ってるでしょう?
 
 私とは、逢えないくせに
 
 今日だって・・・」

浅緋の腕から離れる、私。

その手を、貴方は
握り締める。

「レイ、あれは
 絵画コンクールの絵を
 今夜遅くまでかかって
 無事に描き終えた部員達
 皆に、俺が晩飯を
 奢ってやっていただけだ

 店の中には他の生徒達も居た
 それに、部員の親御さん達
 にも、ちゃんと連絡を
 取っている

 お前が心配するような事は
 何も無い」

「そうだったの・・・
 
 ねぇ、アサヒ
 貴方は、カモシタさんの
 事が好き?

 もしも、貴方が
 彼女を好きで
 彼女を求めたのなら

 それはそれで仕方ない」
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