紫御殿†Purple heart
『私じゃ・・・駄目?
 
 先生、私は
 あなたが好きです』

『何、言ってる』

浅緋を抱きしめたまま
彼女は囁いた。

『好きよ、アッちゃん』

その愛の告白は、まるで
澪が言っているようだった。

「あの時の俺は
 どうかしてた

 一瞬、教師である事を
 忘れた俺は・・・
 
 俺を抱きしめてくれる
 ミオに触れたいと想い

 彼女の唇に口づけた

 ・・・・・・」

口づけた・・・?

彼女の唇に

何度も何度も

触れる、浅緋の唇。
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