紫御殿†Purple heart
「アッちゃん・・・
 私は、好きな人でないと
 キスなんてできないよ

 貴方はできるの?」

浅緋は、返答の仕様が無い。

一瞬でも、浅緋は確かに
彼女に惹かれた。

だから、彼女と触れ合った。
 
「絵画展に出す絵を
 部員が描いてたって
 話・・・

 部員は、彼女だけ?」

「ああ、あの時
 絵を描いていたのは
 ミオ、一人だけだ

 ごめん」

私に触れようとした
浅緋の手から
私は逃げる。

「ごめん、アッちゃん
 私・・・
 今は、一人で考えたい」

「レイ」
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