紫御殿†Purple heart
浅緋から、離れた私は
家へと歩く。

貴方は、黙ったまま

その場に
立ち尽くしている。

背中に感じる、熱い視線

浅緋が、私を見つめている。

レイ

何を考えることがあるの?

大好きな浅緋に、こうして
逢えたんだよ・・・

レイ・・・

あなたは自分の不都合なこと
には触れずにおく、くせに
人の事は許せないの?

私の歩む足が、止まる。

あなただって、いずるが
駄目なら、浅緋・・・

いずるを愛しながら
浅緋の事・・・
忘れられなかったくせに。

いつも、どこかで
浅緋の愛を求めていたくせに。
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