紫御殿†Purple heart
「ああ、思ってた・・・」

「アッちゃん
 不安だったでしょう?」

「ああ、正直
 お前に、いずるの元へ
 帰りたいと言われても
 行かせてやることができるか
 お前の手を放す事ができるか
 ・・・・・・
 俺は、きっとできない」

裸の体を布団に包み
ベッドに向き合ったまま
横たわる二人。

私は浅緋を、この腕で包む。

「何度でも、貴方に言う
 私は、ずっと
 アサヒだけが好き
 貴方を愛してる
 その想いは、変わらない 
 これからもずっと
 
 だから、この私を
 縛っていいよ
  
 貴方になら、身動きが
 できない程に縛られても
 苦しくない、嬉しいよ」
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