紫御殿†Purple heart
私は、浅緋の書いた辞表を
破る。

何度も何度も封筒が
細かくなるまで
破りながら、私は告げる。

涙が流れる・・・

「レイ?」

「私達、別れよう

 ここで逢うのもやめる
 
 私の家にも逢いに
 来ないで」

「レイ、何も
 
 別れることは無い・・・」

「駄目だよ

 半端じゃいけない

 アッちゃんと過ごせば
 次の日も、その次の日も
 貴方と過ごしたくなる
 
 一秒も離れていたく
 なくなる

 逢いたいと
 我が儘を言ってしまう
 
 それじゃ、きっと
 駄目だよ

 ずっと、この問題が 
 出てくる

 だから、ここで区切りを
 つけなきゃいけない」
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