紫御殿†Purple heart
「ほらっ
 
 カモシタさんも行くよ」

「えっ、何?
 
 ちょっと待って」

列の最後、先生が立ち
生徒を振り分けていた。

「はい、あなたは男性
 
 あなたは女性
 
 あなたは
 小柄だから女性」

「私、男性だってさ」

「かっこいいよ、ナミ」

「では、レイ姫様
 お手をどうぞ」

音楽に合わせて
適当に七海と踊る・・・

私の後ろで鴨下さんは
黙ったまま、踊っている。

「カモシタさん
 
 楽しいね?」

「・・・まあね」
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