紫御殿†Purple heart
水枕をかえてあげて

熱いお湯にタオルをつけて
絞り、汗を掻いた体を
きれいに拭いてあげた後

新しい洋服に
着替えさせてあげる。

「レイ」

「レイ」・・・

その間、貴方は何度も
私の名前を呼ぶ。

「レイ」

「今、お粥、作ってるから
 待ってて
 
 はい、できました」

お椀に、お粥をよそって

貴方の傍、ベッドに
ちょこんと座る。

フーフーしてあげて

貴方の口に運んであげる。

「おいしい?なんてね
 お正月早々
 お粥なんて味気ないよね?」

「おいしいよ、ありがとう」
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