紫御殿†Purple heart
「でも、卒業のお祝いだって
 ママしたいし・・・
 寂しくなるわ」

「しばらくは
 私が居るじゃない」

「何言ってるの?
 後、数日後には
 一人暮らしを始める人が
 ・・・・・・」

娘が二人、同じ時期に
この家を出て行く寂しさから
ついつい母の小言が始まる。

「ママには
 ミノルさんがいるでしょう?
 娘も巣立って行くんだし
 ママも自分のこれからの事
 を、よく考えなよ

 自分の人生を」

「そうだよ」

「そうだ、ママ
 暗くなるのは終わりにして
 今日は、レイの卒業の
 前祝しよう
 ママ、レイに美味しいもの
 作ってあげてよ」

「そうね、そうしましょう」
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