紫御殿†Purple heart
「作品にも明記して
ありますように
あの絵は売り物では
無いのです
あの絵の所有者は、妻
私と彼が、妻の為に
描いたものなのです」
「そうでしたか
あの絵は奥様の物
そうと分かれば
きっぱりと諦めます」
お客様と別れた浅緋に
私は問う。
「ねえ、アッちゃん
私の絵が、あるの?
どこにあるの?」
「あるよ
見てごらん
あそこに・・・」
浅緋が指差した方向に
紫御殿の花と私が
描かれた絵がある。
雨に濡れる、長い黒髪の
少女は、しゃがみ込み
紫御殿の花を見つめている。
あの絵に描かれている
まだ幼さの残る私を
知っているのは
アサヒ・・・・
ありますように
あの絵は売り物では
無いのです
あの絵の所有者は、妻
私と彼が、妻の為に
描いたものなのです」
「そうでしたか
あの絵は奥様の物
そうと分かれば
きっぱりと諦めます」
お客様と別れた浅緋に
私は問う。
「ねえ、アッちゃん
私の絵が、あるの?
どこにあるの?」
「あるよ
見てごらん
あそこに・・・」
浅緋が指差した方向に
紫御殿の花と私が
描かれた絵がある。
雨に濡れる、長い黒髪の
少女は、しゃがみ込み
紫御殿の花を見つめている。
あの絵に描かれている
まだ幼さの残る私を
知っているのは
アサヒ・・・・