紫御殿†Purple heart
そう言って、貴方は私から
視線を逸らし机の上に置かれた
眼鏡をケースにしまい
授業に使った資料を
片付けている。

そして、その場所から一歩も
動く事のできない私の姿を
見た貴方は

とても驚いた顔をしている。

でも
私は止めることができない。

貴方が、憶えていてくれた。

貴方が、私だと気づいてくれた

会いたかった貴方に

やっと会えた・・・

嬉し涙が、頬を伝う。
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