紫御殿†Purple heart
だから、私は浅緋に言った。

『学校では
 皆と同じように扱って
 名前も苗字で呼んでよ
 
 私だけ特別だ
 
 依怙贔屓(えこひいき)
 だって
 
 周りがうるさくて仕方ない
 学校では必要以上に
 私に構わないで
 そっとしておいて』

『それは無理だ
 俺がお前を構うのはクセ
 みたいなもんで
 直しようが無い
 
 それに、お前をどんなに
 特別視しようが
 お前は俺の生徒じゃない
 
 贔屓目だなんて
 誰にも言わせない
 
 レイ、お前もくだらない事を
 気にするな』
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