紫御殿†Purple heart
私は、彼女に

聞こえるように言う。

「無理よ
 アッちゃんは、あなたには
 絶対に振り向かない」

浅緋の事を、先生では無く
あだ名で呼ぶ私に

彼女は面白くない表情を
浮かべて帰って行った。

「レイ、帰るよ」

どうして、私は
彼女を刺激するような事を
言ってしまったんだろう。

いつもなら
放っておくのに
・・・
 
ただの妹・・・
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