パパは芸能人♪
「ダメ?」
「いいですよ♪」
回りからは“兄妹のように仲がいいね”なんて言われてて悪い気はしないけど何故か悲しかった。
それから暫くして崇の女癖が悪くなり私は崇を呼び出した。
「何があったの?」
煙草吸いだした崇は私が知らない雰囲気を醸(カモ)し出していた。
「苺、兄貴に婚約者が出来たんだと…誰だと思う?」
誰って私に聞くの?
「俺の彼女」
知ってる…。
「金に目が眩んだんだとよ」
崇にはその人が初恋で私も何度か見た。
「ナニソレ…あんなに…」
崇の痛みに満ちた顔に悲しくなり言葉が出てこなくなった。
「お前がそんな顔すんな、紗輝君に怒られる」
「何で紗輝君?」
「付き合ってないのか?」
頷く
「その方がいい」
その時は解らなかった。“その方がいい”と言う意味。