パパは芸能人♪
「だから光羅さんと真夏さんを見てて羨ましいなって。
俺の中の男親の存在って凄く大きくてね…小さいながら父親みたいになりたいって思った」
恥ずかしそうに話す
「…私は母親の命と引き替えに産まれたの。双子の夏々って弟が居るんだけど、自分が産まれたから母親が死んだって自分を責めて今、パリの伯父さん家に家出。
でも本当は私を産まなかったら助かってたの」
母の13回忌で母親の親が酔った勢いで私に怒鳴り散らした。
「お前が先に出てきたせいだって…
早産で破水して最悪な事に難産で、私だけ普通で産まれて夏々は未熟児で……
夏々に罪背負わせてのうのうと生きてきて光羅君にも夏々にも後ろめたさがあって…
そんな私は幸せになっちゃいけなくて、だから…だからご免なさい」
私の黒い部分魅せなくないのに、泣きたくないのに、喋り出したら止まらなくて聞いて欲しくて
同情でも良いから慰めて“私のせいじゃない”って言って貰いたくて
まだ私には光羅君にも夏々にも向き合う覚悟ができないでいる。
「辛かったでしょ?」
予想していた言葉とは違っていた。