パパは芸能人♪


「知ってます」



「光羅君?夏々?」



「水澤家に行った日、真夏送り届けた後光羅さんに呼び出されて」




だから起きたら居たのか。



「後は何も聞いてないの?」



「……」



聞いたんだ。
その人を信頼していないと光羅君は誰とも食事に行かない。
仕事は別だけど。




「零は私には勿体無いよ。前みたいに卑屈になって言ったんじゃないよ…好きな人には普通の人生を送って貰いたいの…私と居ちゃ普通の幸せなんて苦痛になっちゃうから……」




「だから?」




「えっ!?」




「勝手に人の気持ち決めつけんなよ。真夏の言う普通の幸せって何だよ?」




「人間じゃなくなるんだよ!?何百年生きるかわからないのに貴方を巻き込めないよ…ありがとう、私を好きになってくれて。ありがとう私に人を好きにさせてくれて…」



ばぁちゃんの事、光羅君の事、夏々の事を想ってしまったらコレが私の答えになってしまったから……。




「上月零と言うのは君でいいんですか?」






時は来た。










最後の時が









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