パパは芸能人♪

３３

【崇】



今、俺は自分に良く似た子供とにらめっこしている。



「ﾌｯ……ハハハッ♪叶多(ｶﾅﾀ)は強いな〜」



「崇は弱」



ＤＮＡ検査をした。
結果待ちだけど…似すぎだ。



「崇は仕事無いの？」



「ツアー終わったから暫くゆっくりしようと思って」



「そぅ」



歌恋や楓に顔向け出来なくてマンションにも帰っていない。



最低な男になってしまって、仕事からも逃げた。



楓からは毎日電話が来る。


けど、歌恋からは来ない。


歌恋との幸せな未来が一気に崩れ落ちた。



って俺の今までの行いが悪かったからか……。



正直、知念まちの事覚えてない。



「崇はママと結婚すんのか？」



「俺がパパじゃ嫌だ？」



「嬉しいぞ♪」



「叶多、お風呂入ろう〜」



「今日は俺が「大丈夫」



毎日同じく断られる。



ソレにあの女、毎日煙草と酒の臭いがする。
水商売って言ってるけど、それにしてもだ。



風呂上がりの叶多の髪を乾かしながら女に聞いた。