恋心

そんなことを考えていると…


“トントン”


「どうぞー」


誰だろ??
お母さんかな。


扉が開き、入ってきたのは…


「よっ、なつか」


「こうくん!!何でいるの?」


「何でって言われても...
 夏花の様子がいつもと違ってたからさ」


「だから、大丈夫だって」


「大丈夫なら、俺の目を見て言えよな」


「…」


やっぱ、無理だよ。

今の私じゃ、
こうくんの目を見てなんか言えない。


「ったく、しょうがねーな。来い!!」


そう言って、こうくんは
私の腕を掴み、歩き出した。


「ちょっと…」



「おばちゃーん、夏花ちょっと借りるね」


「いいわよー。
 どんどん借りてー」


「ちょっ、お母さーん!!」



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