恋咲
それより!!
話の流れで俺はあいつの事を下の名前で呼べるよーになった!
咲月…か♪
しかも!
咲月も俺の事を、下の名前で呼んでくれるよーになったんだ!
まぁ、まだ言われてないし、俺が頼んだんだけど。
それにしても友美の奴。
俺の事を『やんちゃ系美少年』なんて言いやがって。
…悪い気はしねぇけど。
咲月の表情はわからなかった。
俺は寝たふりしたからな。
翔の声も聞こえたけど話の内容はわからなかった。
まぁ!
そんな事はどーでもいいのさ。
もう嬉しすぎて何も集中できない…かも。
「お~い!優馬、そっちいったぞー!」
「えっ?」
俺は朝の事を思い出していたが、現実に引き戻された。
振り向いたその瞬間。
バコンッ
俺の目の前は真っ暗になった。
薄れていく意識の中で南美先輩やダチやらが俺の名前を呼んでいた。
俺…
このまま死んじまうのかなぁー。
死ぬ前に1度でいいから咲月とどっか行きたかったな。
はぁ~。
プツリとTVの電源が切れるかのよーに俺の意識は何処かに消えていった。