恋にキスを
プルルルル―プルルルル―


『ん…。』




携帯電話の着信音で目覚めた朝。


プルルルル―プルルルル―


時計はまだ6時を指している。



『誰だよっ…』



不機嫌になりながら、誰からなのか確認せずに電話にでた。



『…もしもし。』


「…。」



何も言わない相手。


イタズラ電話か?



『誰。』


「クスクス…。」



うっすら聞こえる、女の子の笑い声。


もしかして…春子?



『…春子?』

「…あはははっ!!うんっ!おはようっ!」

『なんだよ!ビックリしたなあ。』



相手が春子だと分かって、パアーっと明るくなった自分。



「ひろ、寝てないかなーって。」




ハルに起こされたと、笑う俺。


朝から春子の声が聞けるなんて、こんなにうれしかったかな。



*゜
< 31 / 38 >

この作品をシェア

pagetop