ぽっちゃり彼女




「は〜ぁ…」










家に着いたあたし



帰っても
やる事ないし…



今日の晩、何作ろう〜…





お母さんと
お父さんはあたし達が
ちっちゃい時に
交通事故にあって
今は兄と二人暮らし






今日は
カツ丼作ろ…っ






「ふんふ〜ん♪」



鼻歌なんて
歌いながらカツ丼作り




昔から料理だけは
得意だった





そのとき




「ただいまぁ〜…」









遠くで疲れきった声が
聞こえた。









「まぢ疲れた〜っ!!」



ネクタイを緩めて
ばたんっとソファーに
倒れたのは




兄の



花河 稜介《ハナカワ リョウスケ》



21歳





最近、近くの会社に
勤める事になった
みたいで、
毎日死んだ声で
帰ってくる。










「今日、カツ丼だからね!!」




体を揺すって
声をかけた







「はっ!?カツ丼?!」





「な、何よっ??」






「お前痩せる気なしだな。だから彼氏の一つも出来ないんだぞ」








………………(怒)






「もうあんたにごはんないからっ!!!!」








当たってるけど!!!!!








「愛稀嘘だって!!;;俺お腹すいて死にそうだー…」





「勝手に死ねっ!」
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