ぽっちゃり彼女




目を覚ますと
見慣れない白い天井が
見えた



のと、同時に
怒ってる雪斗の顔…












「ここ、病院…?」






「うん…」



「なんで…」



「……脱水症状」



「そっか……」









なんで雪斗
怒ってるんだろ…
すんごく久々に会えたのに






「…お前、ダイエットしてんの?」


「うん。痩せたいから…」


「なんで痩せたい訳?」


「…雪斗と…釣り合う女の子になりたいから…」


「俺と釣り合うためにダイエットなんかした訳??」


「そ、そうだけど…ダメだった…?」


「ハァ…誰が痩せろつった?なんで太ってる愛稀だと俺とつりあわねぇんだよ。じゃあどっかのモデルだったら釣り合うのか?」



「……………」


なんにも言い返せない…





「俺さぁ…前に言ったよな?愛稀の全部が好きだって。体型も…口の悪い所も全部好きだって言ったよな?」



「うん…」



「……それ、信じない訳?」


「信じてるよっ!!!けど、周りが…



「周りの目なんか気にしてんじゃねぇよ!!俺は愛稀が好きだってだけでよくねぇのかよ」


「………雪斗…」


「…わり。ゆっくり休めな?じゃ」








あたしが引き止める
時間もなき雪斗は
病室を出て行ってしまった
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