恋愛ラビリンス―愛しのヴァンパイア―
……これって、いつまで飲むんだろう。
時間にしてどれくらいなんだろ。
量にしてどれくらい……?
っていうか、その前に身体の中にある血液の量ってどれくらいなの?
絶対に場違いだと分かりながらも、そんな疑問がぽんぽん頭の中に浮かんできた時。
藍川が少しだけ顔を浮かせて、牙を立てる前と同じように首筋を舌で辿った。
「んっ……」
まるで傷跡を癒すような舌の動きに思わず身体が反応すると、それを藍川に笑われる。
「ち、違うっ! だって藍川が舐めるから……こういうの慣れてないし、変な事考えたわけじゃなくて……っ、」
反応した身体が恥ずかしくて弁解に追われていると、顔を話した藍川があたしと目を合わせる。
そして、あたしの頬を両手で包むと優しく微笑んだ。