風紀委員長ミーシャの事件簿
つまり、一連の事件の犯人は…。

「この…私…」

あまりのショックに、言葉も出ない。

ガクリと膝が折れ、ポロポロと涙がこぼれ始める。

しかし。

「ミーシャ、それは違うさ」

ラインハルトさんが私の肩に手を置いた。

「君はこの指輪をネミュレシスの指輪と知らずに身につけていた。そして指輪が勝手に君の思考を現実化していたに過ぎない。現に君は、さっきの悪霊との戦いの時に、僕の勝利を祈ってくれていたんじゃないのかい?」

「それは…」

そうか…。

だからあの時、あんなご都合主義のように、悪霊に雷が浴びせられたのか…。

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