風紀委員長ミーシャの事件簿
今度こそ。

学園内で起こった事件は全て解決した。

気がつけば暴風雨はおさまり、夜空には蒼白い満月が光り輝いている。

「そろそろ帰りましょうか、ラインハルトさん」

私は立ち上がる。

思えば随分と長丁場になってしまった。

この学園の為に尽力してくれたラインハルトさんにも、ゆっくりと休んでもらいたい。

そう思って歩き出そうとして。

「?」

私は彼にその手を引っ張られた。

「ラインハルトさん?」

彼の顔を見る。

…ラインハルトさんは、優しく、そして少し意地悪な笑みを浮かべていた。

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