番外編『深紅の花に姫君』
「まぁいい
お前は海が見たいか?」



あたしは声の主をみる



さっきは後ろから
だったため顔が見えなかった





見上げるとそこには







「え!?
船長って子供だったの!?」




自分と同じくらいの
歳の少年だった








「お前もガキだろーが
お前こっちこい」




少年はあたしに
手招きする






「あたしはお前じゃなくて
アヤメっていう名前が
あるの!!」




あたしはそう言って
少年に近付いた







「…………アヤメ」





少年に突然呼ばれて
ドキドキした





よくみれば顔も
カッコイイ




綺麗な紅髪に紅瞳






あたしなんか真っ黒だ
うらやましい







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