上から下へのラブコール
「え〜、皆も知っていると思うが、今日は1年生の本入部の日です。
じゃあ、左端から名前を言って。」
顧問の左側には先程の1年生15人が一列に並んでいた。
「熊谷 季実(キミ)です」
「田中 ......
そして、最後の一人。
さっき、注意してきた眼鏡の男の子だ。
「坂井 瞬です」
そう言った後、ふいっと目線をそらした。
「人見知りなのかな?」
隣にいる胡兎がコソコソ話しをしてきた。
「え、でもさっきあの子に注意されたよ」