守ってあげたい

ハンカチを口元に当てて座りこむと視界がぐらっとした。



『ちょっと…あんた大丈夫? 貧血か?』


頭の上で声がした



見上げるとあたしと同じ年くらいの男の人が立っている



「…大丈夫です…しばらく座ってたら良くなると思うんで」


『顔が真っ青だぞ こっち』



手を引っ張られて近くのベンチに連れて行かれる


『ほら 座って!』


その人はあたしを無理ベンチに座らせると、どこかに行ってしまった。




…やばっ。陸との待ち合わせに遅刻しちゃう


バックから携帯を取り出そうとすると、あたしのおでこにヒヤッとする感触




< 264 / 322 >

この作品をシェア

pagetop