守ってあげたい


「…どうして…いるの?」






驚いて…声にならない




逢えないはずの愛しい人が目の前に居たから



陸はふっと笑う


『言ったろ? ミクの事は、何でもわかるって…』




陸の手があたしを引き寄せる




抱きしめられて、陸の胸に耳を当てる



トクントクン…-



陸の心臓の音が聞こえる



優しい優しい陸の音



『ケイタ先輩が 福岡に帰る前日に、オレに会いに来たんだ…』



驚いて陸を見上げる




『ケイタ先輩の亡くなった彼女とミクって似てるんだよね…』


「え? 写真で見たけど似てたかな…」


『顔とかじゃなくて雰囲気とか、仕草とか
オレも似てるって前から思っていたけど』







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