守ってあげたい
『何言ってんの?』


陸はあたしの腕をギュッと掴んで引き寄せる。


「痛っ…」


今まで陸にこんな強い力で掴まれた事ない。


陸 怒ってるの?


『オレがお前の事を
どんなに好きかわかんない?』



悔しそうな陸の声


始めて見る陸のそんな表情


傷つけたの?


「陸 ごめん…」



傷つけてごめん。
あたしにそんなこと言う権利なんてないのに…



優しい陸を怒らせて



陸は、泣いているあたしの頭に手のひらを乗せる。



『オレこそごめんな』


今は優しい陸の表情。








パァーン!!!





突然打ち上がる花火
次々と夜空に広がる



うわあ。 綺麗



見とれるあたし達



体の中まで響く花火の音。


陸と自然と手を繋ぎ、見上げた夜空を飾っていく花火










あたし達はいつまでも見上げていたね。









あの切ない夏の日に…。

















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