守ってあげたい
お風呂から上がり、あたしは携帯を手に
取った。
トゥルル…
何回かの呼び出し音の後にカチャっと音
がして
『もしもし…』
陸の声
「陸? ミクだけど…」
ふっと笑い
『かかってくると思った』
ちょっといつもより低い陸の声
「陸 今日はごめんね
あと、言ってないことがあって…」
『なに?』
「あたしね、今日 やきもちやいたの
陸が他の女の子といるのを見たとき、
胸がズキっとした」
呼吸を整えながら話す。
「あたし…このままだったら陸を
傷つける!」
『オレは傷つかねぇよ。
精神的にも、超タフだし』
さっきより明るい陸の声。
『でもさ~。ミク
オレにやきもちやいたんだ~。
へぇ』
「な、何よ…」
陸の意味深な言い方に、照れるあたし。
『ね ミクの家何階?』
「5階だけど?」
『じゃ電話切らずに、そのままベランダに
出て!』
陸の言う通りベランダに出る。
「陸!」