守ってあげたい
バッグから携帯を取りだし、陸へと発信する。
―トゥルル……
2回くらいの呼び出し音の後で陸の声がした。
『もしもし ミク?
どぉした?』
明るい太陽みたいな陸の声
あたしは、ギュッと目を瞑る。
「あのね…
あたし、海斗が好きなの」
なるべく明るい声で話す
『知ってるよ…』
ふっと笑って、少しかすれた声で陸は話す
「だから…迷惑なんだ。二股かけてるって噂されたら嫌だし。
…海斗に、誤解されたくないし…」
『………』
黙っている陸
ごめんなさい
「海斗に振られたら嫌だから もうあたしに関わらないで!
はっきり言って邪魔されるの迷惑なの」
ごめんなさい 陸
ごめんなさい。
『…本気で言ってんの?』
低い声 電話で良かった。顔見たら言えてないよ
「当たり前じゃん」
『…わかった ごめんな。迷惑かけてさ』