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「忘れ物ない?初日なんだからしっかりしなきゃダメよ。」


「大丈夫だよ。そんな心配しなくても……うわっ、あっつ」


学校に到着し、車から降りた瞬間思わず倒れそうになった。


忘れていた暑さをすっかり取り戻してしまい、全身の毛穴から汗が吹き出し始める。


私はだるそうに荷物を持ち、先へいく母の後ろを付いて歩く。


来客玄関に着き、扉を開けた瞬間冷たい風が頬を撫でた。


ここは地上のオアシスだな。


そんな事を考えながら鞄から上履きを取りだし、校舎内へと入った。
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