ボコ・でこ
「ホントですか!、ありがとうございます!」
おや?おかしな展開だぞ?
オレが考えていた展開と違った、もう少しこのやりとりが続くと思っていたが案外すんなり終わってしまった。
「(す、素直な子だな)ところで君何歳?」
いい歳こいて馬鹿な質問をしてしまった。
「29です!、来年三十路なのに結婚もせずにパチンコなんかやっている馬鹿な女ですよ!」
笑いながら彼女は言った。
「(歳のことしか聞いてないのに関係無いことまで言いやがった、なんだ?アビールか?自分独身ですよってアピールをしてきたのか?)・・・へ、へぇそうなんだ、オレなんか今年30なのに彼女すらいな・・・」
あぶなかった、自分も聞かれてもいないことを話そうとしてしまった。
・・・一時間が経っていた、そこそこ当たりもひいてちょっと休憩でもしようかなと思っていたら。
「あれ?休憩するんですか?、ならあそこのカフェで一緒に休憩しませんか?」
またもや意外なことを言い放った、でも一人で休むより二人の方がゆっくりできそうだ。
「あぁ、いいよ。」
今のパチンコ屋は客寄せに必死なのかおしゃれになってきた、今じゃきれいなカフェまで入っているのだ。
「何飲みたい?おごってあげるよ?」
オレはもう一度さっきと似たようなことを彼女に言った。
さすがに今度は断るは・・・
「ホントですか!、じゃあ私はキャラメルモカでお願いします!」
「(・・・わかってはいたが即答されるとなんか逆に・・・うん、もう二度とこの手は使わない。)いいよ。」
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