誘惑プリンセス【BL】

「恭介、あったかい……」


 肌と肌が直接触れ合ってるんだ。

 温かくて、当然。


 だけど。


「……っ、やめろ!」

「何で? キモチ良くない?」


 つ、とヒメの細い指が脇腹を擽る。


 触れ合う熱い体温。

 否応なしに身体が反応して、嫌な方にばかり思考がブレる。


「気持ちの良い悪いじゃない! とにかく止めてくれ!」


 幾ら同じ男でも、相手がヒメじゃあ話が違う。

 無駄に鼓動が早まって、息苦しい。

 このままヒメの好きなようにされるのだけは嫌だ。
 
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