誘惑プリンセス【BL】
 
『──恭介さん?』

「……っ、ごめん。考え事してた」

『大丈夫、ですか?』

「……え?」

『声が、沈んでるから』

「陣くんにまで心配掛けてごめん」


 何だか、情けない。

 そんな俺の心情が伝わってしまったのだろうか。


『明日も、このくらいの時間帯は空いてますか?』


 陣くんの明るい声色に、何だか救われる気がする。
 
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