誘惑プリンセス【BL】
「俺のハダカってそんなに刺激的?」
「……少なくとも俺にはそうだよ」
俺自身、どうしてそんな風に感じてしまうのか分からない。
同じ男の身体なのに。
俺だっそんなに体格が良い訳では無いのに。
さらりとした白い肌とか、華奢な感じの身体つきとか。
その辺りが女の子みたいだな、とは思いつつも、雑誌やTVなどで細身のモデルの身体を見てもドキドキしたりはしない。
やっぱり、ヒメだから、ヒメだけが特別だからなんだ。
観念して本心を告げると、嬉しそうにヒメが笑う。
「あの、さ……」
普段以上に上機嫌そうなヒメを見ていると一瞬昨晩の事を忘れそうになる。
「身体の調子とか、どう? 気分悪かったりしない?」
「なんで?」
「いや、だから……」
口籠ってしまう俺が何を言いたいのか分かったのか、ヒメはニヤニヤ顔で俺からの次の言葉を待っている。
ただでさえ恥ずかしいのに、余計にそう思えて、中々言葉が出てこなくなる。