誘惑プリンセス【BL】
軽くお辞儀をして、陣くんはヒメ達の所へ戻っていく。
俺が片付けを再開しようと、蛇口を捻った時だ──
「──ヒメノ! 律に酒飲ますなよ!!」
陣くんの怒号に、俺まで思わず肩をビクつかせてしまう。
それくらい、凄まじい声だった。
「俺じゃねーよ。律が勝手に飲んだんだから文句は律に言えっつーの」
「そーだよ。ヒメノさん悪くないから」
「開き直るな!!」
律くんの手から缶を奪った陣くんは、それを力強くテーブルに叩き付ける。
俺の位置からは陣くんの表情は見えないけれど、相当怒ってるに違いない。
普段大人しい人程怒ると怖いっていうよな……。
「陣怒りすぎだよー。俺酔ってないしー。ねぇ、ヒメノさん」
真っ赤な顔した律くんは、ケラケラ笑いながらヒメに寄り掛かった。
ヒメも律くんに頭を預けて、酔っ払い2人が意味もなく笑っている。
……最悪な光景だ。
「──とにかく、律はもう絶対に酒なんて飲むなよ! 酔いが醒めたら帰るんだからな!」
陣くんの話を聞いているんだか聞いていないんだか。
適当に返事を返した律くんはヒメに凭れたままズルズルと身体が落ちていく。
「ヒメノさん、良い匂いがする」
言い終える頃には、律くんの頭はヒメの脚の上に落ちていた。
「匂い? 香水じゃね?」
片付けを終え、酒のつまみを適当に用意して、俺は漸く腰を下ろす。
俺が片付けを再開しようと、蛇口を捻った時だ──
「──ヒメノ! 律に酒飲ますなよ!!」
陣くんの怒号に、俺まで思わず肩をビクつかせてしまう。
それくらい、凄まじい声だった。
「俺じゃねーよ。律が勝手に飲んだんだから文句は律に言えっつーの」
「そーだよ。ヒメノさん悪くないから」
「開き直るな!!」
律くんの手から缶を奪った陣くんは、それを力強くテーブルに叩き付ける。
俺の位置からは陣くんの表情は見えないけれど、相当怒ってるに違いない。
普段大人しい人程怒ると怖いっていうよな……。
「陣怒りすぎだよー。俺酔ってないしー。ねぇ、ヒメノさん」
真っ赤な顔した律くんは、ケラケラ笑いながらヒメに寄り掛かった。
ヒメも律くんに頭を預けて、酔っ払い2人が意味もなく笑っている。
……最悪な光景だ。
「──とにかく、律はもう絶対に酒なんて飲むなよ! 酔いが醒めたら帰るんだからな!」
陣くんの話を聞いているんだか聞いていないんだか。
適当に返事を返した律くんはヒメに凭れたままズルズルと身体が落ちていく。
「ヒメノさん、良い匂いがする」
言い終える頃には、律くんの頭はヒメの脚の上に落ちていた。
「匂い? 香水じゃね?」
片付けを終え、酒のつまみを適当に用意して、俺は漸く腰を下ろす。