誘惑プリンセス【BL】
カツン、と小気味良い音を立てて歩くヒメに引かれるままやってきてしまったアウトレット。
新しくオープンしたばかりのソコは、平日だってのが嘘みたいに混雑している。
「──で、何を買うんだ?」
「いや別に? ウィンドウショッピングだっていいじゃん」
にこやかに笑みを浮かべて、俺から離れたヒメはどんどん歩いていく。
俺はと言えば、そんなヒメの姿を見失わないように着いていくだけ。
どんな店があるのかも分からないこんな所でのんびり買い物なんて出来る筈がない。
あっちへこっちへと視線を送っているヒメが立ち止まったのは、いかにも女の子が好きそうな化粧品が置いてある店。
そこに入るのかよ、と思った時には、ヒメは吸い込まれるように店内へと歩を進めていた。
この場合、俺はどうしたらいい?
ヒメの後を追って入るべきか。
それとも。
店から少し離れた所にあるベンチに座って待っているべきか。
入り口の数歩手前まで来た時、それまで開いていた自動ドアが何気無く閉じた。
それを無言の拒絶だと自分勝手に解釈した俺は、ベンチに足を向ける。
新しくオープンしたばかりのソコは、平日だってのが嘘みたいに混雑している。
「──で、何を買うんだ?」
「いや別に? ウィンドウショッピングだっていいじゃん」
にこやかに笑みを浮かべて、俺から離れたヒメはどんどん歩いていく。
俺はと言えば、そんなヒメの姿を見失わないように着いていくだけ。
どんな店があるのかも分からないこんな所でのんびり買い物なんて出来る筈がない。
あっちへこっちへと視線を送っているヒメが立ち止まったのは、いかにも女の子が好きそうな化粧品が置いてある店。
そこに入るのかよ、と思った時には、ヒメは吸い込まれるように店内へと歩を進めていた。
この場合、俺はどうしたらいい?
ヒメの後を追って入るべきか。
それとも。
店から少し離れた所にあるベンチに座って待っているべきか。
入り口の数歩手前まで来た時、それまで開いていた自動ドアが何気無く閉じた。
それを無言の拒絶だと自分勝手に解釈した俺は、ベンチに足を向ける。