誘惑プリンセス【BL】
└デート2
昼時の混雑を免れる様に店から出た俺たちは、どこに行くでもなくとりあえず歩いていた。
オススメされた店の料理は確かにウマかったんだけど、自分がイタリアンの店で働いている所為か、不思議な対抗意識を感じてしまっていた。
店にあるのと同じメニューを食べた訳じゃないから、そう簡単には比べられない。
純粋に食べることを楽しめば良かったのかも知れないな、なんて思ってももう遅いんだけど。
不意に腕を引かれてヒメに視線を移せば、
「さっきの店のもウマイけど、恭介が作るヤツの方が好きだな」
なんて、そんなことをさらりと言うもんだから、嬉しい反面なんだか照れくさくて。
「……ありがとう」
耳まで熱くなるのを感じながら、俺は小さく返した。
オススメされた店の料理は確かにウマかったんだけど、自分がイタリアンの店で働いている所為か、不思議な対抗意識を感じてしまっていた。
店にあるのと同じメニューを食べた訳じゃないから、そう簡単には比べられない。
純粋に食べることを楽しめば良かったのかも知れないな、なんて思ってももう遅いんだけど。
不意に腕を引かれてヒメに視線を移せば、
「さっきの店のもウマイけど、恭介が作るヤツの方が好きだな」
なんて、そんなことをさらりと言うもんだから、嬉しい反面なんだか照れくさくて。
「……ありがとう」
耳まで熱くなるのを感じながら、俺は小さく返した。