キラキラひかれ
自転車のかごが一回り大きくなる。
くるりとまわると、
しんちゃんが今度は、
まっ白なシャツを着ていた。
自転車も、新しくなっている。
もうよたよたしていない。
スピードも、速い。
そういえば、よくお母さんに怒られたとき、
ナイショだぞって僕を、こっそりフトンの中に入れてくれたよね。
もちろん次の日には、
お母さんに怒られるんだけど、
それでもやめなかった。
二人だけのヒミツがあった、
きらきらしてまぶしい、夏。
,