新アニオタ王子


「そうですよ」

息苦しい笑顔を見せたオタクは

あたしがプチパニックを起こしていることにも気付かずに

「でわこちらに」と言って
歩きだす。



頭ん中真っ白なあたし

意味が分からないままそれでも…

男の1M後ろを意識して歩いた。


だって…

だって…


いくら客でも

あたしがいくらプロでも…



恥ずかしくて隣なんかきたくない。



出足をくじかれたあたし

いつもみたいにできない。


客が、客なだけに。

みたいなことがないわけじゃないけど…

恋人クラブのNo.1のあたしが


「そうですよ」

息苦しい笑顔を見せた

アキ〇系は

「でわ
こちらに」

と言って

歩きだす。

頭ん中真っ白なあたし

意味が

分からないまま

男の1M後ろを歩いた。

だって

だって

いくら客でも

恥ずかしくて

隣なんか

歩けるわけ無い。


出足をくじかれたあたし

いつもみたいに

できない。

客が

客なだけに

みたいなトコないわけじゃない

けど

No.1

そんなあたしが…

あたしのペースを崩されてしまうなんて…




眩暈を感じるほどの喪失感。


ウィーン

自動ドアの開く音がして

我に返った途端に聞こえてきた可愛らしい声



「おかえりなさいませ、ご主人様」


まさか…


まさかの


メイド喫茶っっ⁈



生まれて初めて

目が飛び出るほどのショックを覚えた…。




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